地平大気差HRを34.8分とし、太陽の視半径σと赤道地平視差πを用いて、地球の中心における、日出没の条件となる太陽の上縁までの天頂距離ZDを、
ZD=90+34.8/60+σ−π から求める。
(地平大気差の単位を分から度に直している)
但し、地平大気差に比べて、太陽の赤道地平視差πは小さいので、π=0と考えて、ここでは無視する。
または、地平大気差に太陽の赤道地平視差πが含まれていると考えてもよい。
太陽の平均赤道地平視差は8.794148秒である。
ここでの、天長距離ZDは、地球の中心から太陽を見たときの、天頂から太陽の上縁までの角度である。
一般的な天頂距離は、地表で天体を見たときの、天頂から天体までの角度をいう。
大気差とは、天体の光が地球の大気で屈折する現象をいい、大気差により天体は浮き上がってみえる。
大気差は見上げる角度によって変化し、地平線方向の大気差を地平大気差という。
視差とは、地表から見た天体の位置と、地球の中心から見た天体の位置とでは、見える位置が異なることをいう。
天体の中心が地平線に見えるときの視差を地平視差という。