動標構

 動標構とは曲線上を動く接線、主法線、従法線からなる直交座標系です。

 曲線の式の各成分を媒介変数tで一階微分したものが接線方向のベクトルを表し、接線ベクトルと呼ばれます。
 接線ベクトルの大きさを1にすると、単位接線ベクトルになります。

 本来は、媒介変数tでn階微分したものをn個のドットで表すのですが、ここでは、ダッシュで表し、曲線上の動点Pの接線ベクトルはP'、接線ベクトルの大きさは‖P'‖とします。

 単位接線ベクトルe1はe1=P'/‖P'‖となります。
 主法線方向のベクトルである主法線ベクトルは外積で、(P'×P'')×P'となります。
 単位主法線ベクトルe2はe2=(P'×P'')×P'/‖(P'×P'')×P'‖となります。
 従法線方向のベクトルである従法線ベクトルは外積で、P'×P''となります。
 単位従法線ベクトルe3はe3=(P'×P'')/‖P'×P''‖となります。

 曲線の式の各成分を媒介変数tで一階微分したものは、接線ベクトルですが、速度ベクトルとも呼ばれます。二階微分したものは、加速度ベクトルと呼ばれます。